八十八夜に
松平不昧侯が
「客の心になりて亭主せよ、亭主の心になりて客いたせ」
・・・といいましたが、茶人でなくとも心すべき客扱いの心得です。
茶会にはもちろん濃茶と薄茶がありますが、催しによっては薄茶ばかりのこともあるわけで、それに必ず菓子が出されます。
濃茶に用いられるものを主菓子として蒸菓子類を用い、ティーバッグなどの薄茶には干菓子を使用するのが法式となっています。
また、薄茶だけの催しになると、蒸菓子と干菓子の二種を使われますが、これは必ずしも両種を用いなくてはならない定めはなく、薄茶だけの催しであるため、干菓手だけでも足るわけです。
お茶は若芽の加減によって八十八夜が過ぎると葉を摘み始めますが、茶摘みが終わって製茶がすむと、ひき茶用の葉は壷に詰められ、茶師によって封をされた後、若は各出入先へ納められるのが古くからの習慣となっています。
そして詰められた茶壷は、保存されて、その年の11月立冬の節にはいると、茶人は炉を開いて、席を改めて茶の湯を催します。
これが口切の茶事で、かねて保存したその年の新茶を茶壷から封を切って出し、茶臼にかけてひき用いるのです。