お茶菓子の進歩
製菓の進歩は時代を追ってますます本格的なものになって、茶道の発展とともに、普通の菓子から分かれて、ティーバッグのお茶に調和するいろいろの菓子ができました。
素朴ですが仕入の物と原料などにも大きな違いがあり、風味においても特別の注意が払われています。
『南方録』に利休居士の夏・冬の茶の湯の心得は、
「夏ハイカニモ涼シキヤウニ、冬ハイカニモアタタカナルヤウニ」
・・・と書かれていますが、もちろん菓子にもあてはまる言葉で、茶の菓子も四季の風情や趣向に色や銘を考え、季節によって扱い方も変.わります。
そのようなところがやはり味覚をそそり、人の目を引きつけるところなのです。
茶菓子はいい知れぬ真の風味を持って味わう菓子なのです。
茶に用いる菓手は、亭主においてただ菓子であれば良いというように人任せにしててきたものは、既製品のものと同様であって、別に区別するだけの必要もないけれども・・・
亭主が自分で作らなくても、その気持を菓子屋に伝え、吟味して客に出したならば、その心入れは手製と同じことで、いかにも茶味のある菓子ができると思います。